こんにちは!
施工担当の箕輪です。
昨年の春、「淡路島 国営明石海峡公園」でウッドチップ舗装の工事をしました。
やや時間が経ってしまいましたが、春先にその現場を再訪した時の写真をどうぞ!
100%自然素材のウッドチップ舗装は、澄んだ青空に映えます。きもちイイ~!
バツグンの保水性と程よい透水性は、地下水の涵養を助け、いま問題になっている都市型洪水や異常な酷暑の緩和など、環境を穏やかにします。
水分が動けば、それにともない空気も動きますので、地中と大気中の間で、水分や空気がスムーズに移動します。心地よい環境をつくるうえで、これも重要なポイントです。
ご存じでしたか?
「ウッドチップ舗装」と一言で表現されますが、素材も工法もいろいろなんです。
様々なウッドチップ舗装の工法ですが、そのほとんど、いやズバリ言えば「うち以外」は全て、石油から合成された樹脂(つまり化学合成接着剤)やアスファルト液、「セメント」と表記しない「セメント工場から出るセメントみたいなもの」などで固められています。
私ども間伐材ウッドチップ舗装協会の工法では、海水由来の凝固材を用います。
この凝固材による固化は、現代人にとっては「へ~へ~へ~!」ですが、自然と上手に共存して生きてきた先人たちの知恵なんです。
で・・・
前置きが長くなりましたが、この訪問は、
100%海水由来の凝固材のメーカー担当者さん、そして、この凝固材による土系舗装の専門の先生方とご一緒でした。
私は案内役・・・でしたが、先生方を質問攻めにしたことは言うまでもありません(笑)
現場を担当する人間からすると、以前の現場を訪問するというのは、楽しみもあるのですが、10%くらい不安もあるものです。
でもね、うれしかった~!
専門の先生方が、ベタ褒めして下さったのです。
1年経過した後も、すご~く良い状態だったものですから・・・
施工担当としては、こんなうれしいことはありません。
ウッドチップ舗装のあらゆる工法に共通しますが、チップの剥離という弱点があります。
ガチガチ・ゴリゴリを目指した、単なる頑丈さだけを求めた工法ではありませんので、ある意味で当然です。
長所もあれば、短所もある・・・それが真実です。
私たちも現場で、その弱点を最小化するために試行錯誤を繰り返すわけですが、
この現場、ほとんど剥離がない。
ウッドチップ舗装の盤表面の様子が、施工直後とほとんど変わってないのです。
変わったところといえば、時間が経過して、舗装の盤の中を水分や空気が何度も行き来して、
馴染んできた感じ、すご~く味わい深く見えるようになっている・・・ということ。
自然素材の魅力ですね。
今は、「なぜ、この現場の状態が特に良かったのか?」研究中です。
うちのウッドチップ舗装の良さとして、骨材(主要材料以外のつなぎ材料)を現地調達できる点にあります。地産地消みたいな感じ。
この部分は深~い話になっちゃうので省略しますが、簡単に言えば、主となる材料や配合を同じくしても、100の現場があれば100の違った舗装盤ができるのです。
凝固材による初期の固化反応は同じでも、その後の地中での反応は、まさに未知の世界なのです。
この現場の秘密は、このへんにあります。
というわけで
100%自然素材のウッドチップ舗装
イイですよ~!
以上、施工担当の箕輪でした。
これからも、こんな感じに「現場ならでは」の話を書いていこうかな~と思っています。
ではまた!